2013年9月27日金曜日

『或A先生の新作』搬入!

 
もうすっかり、秋ですね。
 
 
 
今日は、以前ブログでも宣伝させていただいた
劇団〈夕暮れ社弱男ユニット(ゆうぐれしゃ・よわおとこゆにっと)〉による最新作『或A先生の新作』
の搬入がありました。
 
 


1階にはシュレッダーにかけられた大量のコピー用紙・・・
(?)


 


実は、ARTZONEの1階ではこれまでの夕暮れ社弱男 ユニットの
過去作品で使われてきたもの(傘袋、波板などなど・・・)を展示し、公開します!
 
また、当日はカフェも用意しています。
演劇のあとには、ぜひ夕暮れ社の過去活動を見ながらゆっくりしていってくださいね。
 

 
 
 


演劇が行われる2階も着々と会場がつくられていきました。






『或A先生の新作』京都先行公演
いよいよはじまります。
 
ARTZONEにぜひおこしください!
 
 
\ 一同お待ちしておりますっ /




『或A先生の新作』
夕暮れ社 弱男ユニット
 
公演スケジュール27日(金)19:30〜/22:30〜
28日(土)15:30〜/19:30〜
 ※公演時間—約80分

チケット
予約 ¥1500-|当日 ¥1800-


予約受付はこちらから
PC:https://ticket.corich.jp/apply/48423/

携帯: http://ticket.corich.jp/apply/48423/

会場
ARTZONE(京都市中京区河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1・2F)
 ※駐車場はありません。車でお越しの際はお近くのPAをご利用ください
 
 

2013年9月24日火曜日

9/27(金)、28(土)『或A先生の新作』上演!!


演劇からパフォーマンスなど様々な舞台芸術に取り組んできた、
劇団〈夕暮れ社弱男ユニット(ゆうぐれしゃ・よわおとこゆにっと)〉が、
9月27日、28日の二日間、ARTZONEにて最新作を上演!
かの文豪・芥川龍之介を題材に彼の作品や 彼と同時代を生きた人々の遺したもの、そして死後つくりあげられてきた人物像から、自らをひた隠しにした”芥川龍之介”そのものに迫ります。

夕暮れ社弱男ユニットの持ち込み企画として始まった今回、ARTZONEスタッフは制作に関わっております。
当日1Fに、夕暮れ社の過去の活動などを見ながらゆったりできる、見た目もメニューも一風変わったカフェなど、ARTZONEならではの空間もご用意しました!

演劇を心行くまで楽しまれたあとは、ぜひ役者さん方と談話されたりしながらご利用ください。

::公演スケジュール::
27日(金)19:30〜/22:30〜
28日(土)15:30〜/19:30〜
 ※公演時間—約80分

::チケット::
予約 ¥1500-|当日 ¥1800-


予約受付はこちらから→
PC:https://ticket.corich.jp/apply/48423/

携帯: http://ticket.corich.jp/apply/48423/
::会場::
ARTZONE(京都市中京区河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1・2F)
 ※駐車場はありません。車でお越しの際はお近くのPAをご利用ください

2013年9月11日水曜日

東北・宮城研修 〜後編〜


前編からの続き。




そして、女川を回りました。
震災時の時間に止まったままの小学校の時計の針。


特に印象に残るのは、岡さんが住む仮設住宅に特別にみさせていただいたこと。

小さなキッチンとバスルームがついた、間取りは2部屋の仮設住宅。
子どもを持った岡さんの家族5人では充分とはいえない
住居での暮らしの苦しさを岡さんは話しました。
このような現状を、日本の少しでも多くの人に知ってほしいと訴えています。




その後、女川原子力発電所のPRセンターにも、足を運びました。




お昼に「おちゃっこクラブ」に戻り、昼食。
昼食のあとに食べた、ほやの塩をのせたソフトクリームは格別でした!





最後に本学の客員教授でもある坂茂さん設計による、仮設住宅に向かいました。
元は球場だった土地を使い、建てられた仮設住宅には多くの地元の人が住んでいます。

そして現在進行中なのは、坂さんを主導に7年後の完成を目標とした、「女川町プロムナード構想設計」。
街全体が安全で豊かな暮らしを目指しています。





仮設住宅と隣接してある、集会所や広場では
定期的にイベントやワークショップが行われていました。




最後まで住民の方々に大変お世話になった、女川の滞在。
7年後のプロムナード構想設計が完成する頃には、全く違った街の姿をみることになるのかもしれません。

私たちが女川でみたものは、以後の刻々と変わっていく女川の町の
はじめの記憶となり、また時間を経ても出会った繋がりを大切にしたいと思っています。




そうして女川から、南三陸までの海沿いの国道一本道398号線を進み....

夕暮れに、南三陸に着きました!


日本に2体しかないという、謎のモアイ像がお迎え...!



きりこプロジェクトによるたくさんの住民の物語が詰まった、大きな「切り絵」が、まちにはたくさんあります。




上半期のARTZONEでの第二回目の公開勉強会(ブログ記事)にも来て下さった
アートプロデューサーできりこプロジェクト等、南三陸での地域活動を続ける、吉川由美さんに再会しました。

大変お忙しい中、南三陸の現状や地域の復興PR動画を
特別にみせてもらうなど、たくさん話をしていただきました。


南三陸での、さまざまな難題に取り組む吉川さん。
そんな中でも笑顔を絶やさず明るく、「笑いが源」と語ります。





9/7(最終日)


南三陸の朝、地元の食材を使った美味しい朝食で腹ごしらえをし...

宿泊先のコクボ荘を後に、時間の許す限り、南三陸を回りました。




ここは南三陸の沿岸にあるカフェ「かなっぺ」。


カフェ「かなっぺ」は、ご主人で地元住民のかおるさんが、
震災後にボランティアとして南三陸に訪れたかなえさんと
その復興活動を通して出会い、結婚したご夫婦が営むカフェです。

震災後から今まで、毎日更新を続けているブログ(http://www.chibakaoru.jp/)があります。
9月7日当日には、私たちのことも載せていただいていました。




カフェの前には、どこまでも続く太平洋が広がります。



どこまでも続く海、震災の時には25mという想像することのできない
大きな津波がこの広大な海から押し寄せたといいます。




今は、「南三陸さんさん商店街」などができ、
たくさんの観光客の姿が街の中で見えました。





 3日間通して、それぞれに異なる地域を垣間みました。

これまで情報の多くはテレビやネットのニュースだった、
自分たちにとって、貴重な機会になりました。

感じたのは、枠としての「被災地」に限らない、
訪れた土地自体から元気をもらい、笑いに溢れた濃密な時間でした。
今も課題にむけて活動を続ける人、住民の人たちから
そして元々にある豊かな自然や食事に多く驚き、感動しました。

しかしもちろん、現場では今も被災地で抱える課題の厳しさ、背負う住民の人たちの生活の辛さを強く感じました。

ブログ記事内でとりあげたことや、私たちが現場でみてきいたことは、
震災にまつわる、ほんの一部ほどなのだと思います。


「被災地」や「震災」というキーワードを抜きに
東北に足を運び、ブログ内でも紹介したような美味しい食を味わい、
街のさまざまな姿をみることが、地域経済の活性と復興へも繋がります。
迷っている人や少し躊躇している人に、行ってみることを勧めたいと思いました。




今後にもはじまる公開勉強会にも、ぜひご参加ください。

(写真/研修参加学生及び教員、文/ASP学科二回・松尾若葉)


東北・宮城研修 〜前編〜




肌寒くなってきた、9月上旬。

ARTZONEでは「東北画は可能か?」が盛況にオープンした中、
とあるARTZONE学生スタッフ4人と先生2人は、東北・宮城へ—・・・

行き先々は、仙台、石巻、女川、南三陸。
2泊3日の被災地の現場に行きました。

(今回の研修をおえて、自分たちがみた今の被災現場や出会った人のことを
多くの人に少しでも、みてほしいと思ったので、
ボリュームがありますが、経験を記事にしたいと思います。)


これは、震災後の日本と芸術を考えることを大きな主旨に
今年の上半期からARTZONEでの連続企画としてはじまった、公開勉強会「震災と芸術」が元にあります。

企画に関わる学生はほぼ震災を経験、直面していない者ばかりで
現地にも行ったことはありませんでした。
後半期もこの企画を進めるうち、実際に現地や住民の人の声を生でみること、聞くことが必要だと感じていました。

ちょうど震災から2年半が経つ今、東北へ向かいました。



9月5日(一日目)。
仙台、石巻、女川へ。




空港を降りて、すぐに向かったのは、せんだいメディアテーク(http://www.smt.jp/)。


ひとつも壁のない大きく開かれた建築構造に、初めてきた学生は皆驚き。


年間100万人が訪れる、仙台の象徴となるメディアテークは、この日も多くの人が。




そして企画・活動支援室室長を務める、甲斐賢治(写真左)さんにお会いしました。

甲斐さんは震災直前まで大阪のNPO法人で活動を続けていましたが、
仙台メディアテークに移った直後、震災が起こり、
その震災復旧と新たな関連活動に取り組んでいます。

震災の記録・アーカイブを行っている、
「3.11をわすれないためにセンター」の震災後の立ち上げの話から



メディアテーク7階につくられた、震災復興や地域社会について
考えて対話を行うための場「考えるテーブル」


考えるテーブルにて行われる、年齢や職業を横断した人たちで
物事の根本的な問いをテーマに開かれる「てつがくカフェ」などの内容を中心に、たくさんのことを聞きました。



以下甲斐さんの話から印象深い言葉。

「当事者とは誰か、究極の当事者は死者であるかもしれない。その当事者の度合いはさまざま。インサイダー、アウトサイダーにしかり、その中間にいる共感者や感心者というシンパサイダーという存在もある。そのシンパサイダーの当事者性の獲得というのはすごく大切な問題。当事者でないと発言できないというのは、おかしい。インサイダーでなくても、その事柄に近づいていく内に獲得して発言することができるのが政治性なのではないか。」

「自分と他者の”隔たり”をいかに越える機会をつくるか。被災者もそうでない人も、両者が分かりあえないことは前提にして、"隔たり"を意識しながら、その中で対話をすることが大事なはず。隔たりを行き来する事業をつくる必要がある。」




昼食は、甲斐さんに勧めてもらった、メディアテーク向かいの定食屋「井ノ上」で。
温かいやさしいご飯に、一同感動!



午後には仙台を後にして、石巻に到着。



   宮城県出身の漫画家・石ノ森章太郎のキャラクターオブジェが、街にはたくさん。



地域復興プロジェクト「石巻2.0」(http://ishinomaki2.com/)で
活動する方々を訪ねました。

お話をうかがった斉藤さんは、このプロジェクトに参加するために、関東から移住してきたそうです。


小ワーキングスペースの設置、復興BARの開設など
新たな石巻の町づくりや活動支援は、移住してきた若者によっての活動が大きく影響しているようでした。



その後に街を散策中、ふと営まれる石巻工房を訪ねると...


ものすごく威勢の良い職人さんが。

話を伺うと、震災のバッドジョーク連発のコシのあるトーク炸裂...。

突然の訪問にも関わらず、そんなたくさんの話をしてくださったのは
オリジナル家具をひとつひとつ手作業でつくり
石巻から全国へ発送している人気工房の工房長の千葉さん。



圧倒される学生軍。




店先では震災直後の通りの風景がどうだったかということ、
自律した復興と街の活性化の難しさ、今後について聞きました。





夕暮れの石巻のまちです。


あっという間に夜になり、研修一同は女川に到着。

研修一日目、初宮城を回った研修メンバーに
夜、最後に待ち受けたのは、地元のお食事処「かぐら」にて.....


目が飛び出て口が塞がらない、地元の豪華魚介料理。


ん、んまー!


そして地元の方との宴に。
上の写真は、女川の観光協会会長の鈴木さん。


女川で生まれ育ち、
現在カフェを営む、ファンキーポップな岡さん。



ファンキーポップな学生と岡さんは、早くも師弟関係に。


女川で短期滞在制作をするカナダ人アーティスト・カミーラさんと
地元のアートプロジェクトを行う方々。




写真に写る少し不気味なイガイガの魚介物は、”ほや”。
女川の住民には親しみ深い、名産物。
初めて食べた学生は皆、美味しさに感動しました。

鈴木さんや岡さんは少年時代にほやを捕り、
ほやの中に明かりを灯して、ランプにしたこともあるそう。

そのエピソードを語る鈴木さんと岡さんをみて、住民と海の強い関係と
震災後も地元を愛して、ここに住み続けることの心情を知りました。
「女川の魂」だと話す、岡さんの熱い愛のある話に心が打たれました。




9/6 (2日目)

2日目は、女川、南三陸。



女川の朝。


岡さんが営むカフェ兼住民の憩いの場、「おちゃっこクラブ」。


カフェ内にある、震災のアーカイブに見入る学生スタッフ。



昨夜会ったカミーラさんが、岡さんのサーフボードにペインティング中。


後半へ続く。

(写真/研修参加学生及び教員、文/ASP学科二回・松尾若葉)